産業分析の概要

銘柄選別の前にどの産業が良いかを判定する産業分析について、CFAのテキストをベースにまとめていきたいと思います。企業分析の前に行うもの。産業の成長力、競争環境、リスク、適切な借り入れ水準、クレジットリスクなどを測れます。

そもそも産業とは?セクターとの違い

企業は以下の要素を用いて産業グループ分けができる。
①プロダクト/サービス(主要な事業活動によって分類)
②景気循環への感応度(cyclical or defensive)
③統計的にリターンが似ている企業同士

cyclicalは製品の需要が景気循環に左右される一方、defensiveでは左右されないという特徴がある
(なお、よく聞くgrowth銘柄は景気に惑わされないという意味で「defensive」寄りの特性を持つとされるが実際には景気に左右される特徴を持つ)

セクターとは各産業を似ている者同士でまとめたもののこと。(産業の方が細かい)

例:最も標準的なGICSの分類
Technologyセクターに含まれる産業
Computers/Software/Semiconductors/Communications equipment/Internet Services/Electronic entertainment/Consulting and services

産業分析をするうえで重要な概念なので、競合他社についてもここで言及しておく
競合他社の定義
①同様の事業活動、需要のドライバーを持つ
②コスト構造が似ていて同じような傾向がある
③資本政策の自由度が同レベルの企業

基本的には同じ産業にいる企業が候補だが、両社が比較可能かはしっかりと調べる必要がある。
確認方法の例
双方のアニュアルレポートや業界誌などを読んで、本当に似通っているか確認
同様の売り上げ/利益のディマンドを持ち、地理的にも近いかが重要。
もし財務処理の会社があるなら、その会社の分も含むように調整しなければならない。

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